乳がん検診の不利益(デメリット)

検診の不利益(デメリット)としては,偽陰性,偽陽性などが挙げられます。

  • 偽陰性とは,乳がんがあるにもかかわらず,検査で異常なしと判定されることです。しかし,どんなに優れた検査でも100%乳がんを発見できるわけではありません。マンモグラフィや乳房超音波検査,乳房MRIで発見できない乳がんもあります。もちろん、進んだ乳がんを発見できないことは通常ありませんが。
  • 偽陽性とは,乳がんがないにもかかわらず,検査で「精密検査が必要」と判定されることです。偽陽性の場合は,結果的に不必要な精密検査を受けることで,費用が増えたり,時間がかかったり,体に負担をかけてしまうことになります。また,精密検査やその検査結果が判定されるまでの間に,不安などの心理的負担を受ける可能性が考えられます。

乳がん検診には上記のような不利益もありますが,対策型検診(住民検診)として乳がん検診が行われているのは,集団としての利益が不利益を上回ることが確実だからです。定期的に検診を受けることをお勧めします。

関連記事

  1. 20年後に増えるがん、減るがん

  2. 10月は乳がん啓発の強化月間(ピンクリボン月間)

  3. 「乳がん検診超音波検査実施・判定医師」講習会

  4. 2020年を振り返って

  5. 10月1日の上毛新聞

  6. 名古屋大学大学院 乳腺内分泌外科教授 増田慎三 先生

PAGE TOP